あせとせっけん（１）山田金鉄

作品名：あせとせっけん　1
作　者：山田金鉄
出版社：講談社
掲載誌：週刊Dモーニング⇒モーニング
レーベル：モーニングKC

出版社コメント

女性に絶大な人気を誇る化粧品＆バス用品メーカー・リリアドロップに勤めるOL・八重島麻子（やえしまあさこ）は、重度の汗っかきなのがコンプレックス。
デオドラント製品が手放せない生活の中、ある日、商品開発部の名取香太郎（なとりこうたろう）に、「君の体臭は素晴らしい！　新商品の石鹸開発のため、これから毎日、君のにおいを嗅ぎに来ます！」と言われてしまう。
でも、においを嗅がれるのは、そんなに嫌でもなくて…。

あせとせっけん

あらすじ＆ネタバレ

第1話　「君のにおいを嗅ぎに来ます」

女性に絶大な人気を誇る化粧品＆バス用品メーカー、株式会社リリアドロップに勤める八重島麻子26歳。
人より汗っかきな麻子は、汗をかかないよう、動かず目立たず…汗対策に支配される日々を送っていた。
そのおかげで制汗消臭ケア用品マニアになっている麻子。
なかでも自社製品のせっけんがだいすきで、新製品が出る度に社販で購入するのを楽しみにしていた。
そこに急に現れ麻子のにおいを嗅ぐ男がｗ
商品開発部プランナーの名取香太郎。
じっくりにおいを嗅ぎたいと申し出る香太郎に思わず逃げ出す麻子だが、すぐに捕まりプレゼンまでの1週間君のにおいを嗅ぎに来ます！と宣言されてしまう。

香太郎はせっけんを作っていて売れ筋商品の立役者で車内では有名人。
鼻がきき、麻子が使っているせっけん、汗拭きシート、デオドラントスプレー、ロールオンを全て言い当てる程ｗｗ

時と場所を選ばず、においを嗅ぎに来る香太郎。
そのたびに表情がこわばる麻子に「においを嗅がれるのは嫌？」と気遣うが、大好きなリリアドロップを作る香太郎に感謝を伝える麻子。

いよいよプレゼン当日。
においを嗅ぐのも最後という麻子の言葉に気持ちが高ぶり、麻子の体を触ってしまう香太郎。
今までと違う触り方に怖いと思って逃げてしまう麻子。
それからぎこちなくなり、話もできない状態の2人。

リリアドロップの開発に携わることが出来ただけでも…
そう考えながら電車に乗っていると背後から麻子のにおいを嗅ぐ男が…。
最近出没していると噂の痴漢を前に動けない麻子。

そこに現れたのは香太郎…
退社した麻子を追いかけ声もかけられないまま同じ電車に乗っていたのだった。

これからもつながりを失いたくないという香太郎に、香太郎にならにおいを嗅がれても嫌ではなかったと告白し、2人は気持ちを確かめ合うことができた。

第2話　汗子ちゃんと麻子さん

初めて夜を共にした2人。
頭がいっぱいで仕事も身に入らない麻子。
汗のかきすぎで脱水症状を起こし倒れてしまう。
症状は良くなったものの、午後から休みを取り帰宅することに。
心配して駆け付けた香太郎に聞きたいことがたくさんあるのに言葉がうまく口から出ない麻子。

香太郎は麻子という名前の由来を尋ねる。
麻の葉のように健康で真っすぐに育ってほしいという両親の願いから…だけどそんな風になれていないと思っている麻子。
小さい頃は汗子とあだ名をつけられ、言い返すこともできなかった。

麻子の名をほめる香太郎の言葉に思わず涙を流す麻子。

改めて香太郎から告白し、2人は正式に付き合うことに…

第3話　心の準備

つきあうことになった二人。
香太郎はいつも人に囲まれていて、海外ドラマのワンシーンのよう。
きっとモテるだろうに、つき合っている事を公表したら…周りはどう思うだろう…
気が引ける麻子・

麻子は香太郎に立場も違うから付き合っている事は秘密の方が良いと提案します。

麻子の様子を気にしながらも、香太郎は麻子を2人きりになれる秘密の場所に招待。
昼休みに昼寝をするのに使っているという倉庫の奥。俺の巣ｗｗ

誰も来ないから…と麻子のにおいを嗅いでいると、一人の女性が現れ、とっさにテーブルの下に隠れる2人…

第4話　本当に大事なもの

現れたのは商品開発部のカリスマ的存在の椿嶺花
ストイックな性格で緩い性格の香太郎は目の敵にされていた。

麻子を隠したまま椿に話しかける香太郎。
チクリと叱られたものの、倉庫内の俺の巣は守られることにｗ

麻子は2人の会話を聞き、自分に自信がなくまだ付き合っている事を公表できないと香太郎に打ち明け、2人は麻子が自信を持てるまでちゃんと秘密にしておくことを約束する。

第5話　初デートの罠

初デートをすることになった2人。
会社では簡単に麻子のにおいをかげたのに、プライベートだというだけでそれが出来ない。
気が気でない香太郎ｗｗ

どこか上の空の香太郎を見て、無理に付き合ってくれていると感じた麻子。
麻子に誤解をさせていると知った香太郎は自分の気持ちを正直に話し仲直り…❤

第6話　嫌じゃない汗

そのまま香太郎の部屋に泊った麻子。
仕事に関する本がたくさん…
普段あまり自炊はしないという香太郎に、晩ごはんを作ることにした麻子。
急いで母親にレシピを聞く麻子に、麻子のご飯の為に炊飯器を買っておくとはしゃぐ香太郎。
ほっこり…

第7話　涙

朝の占いで「積み上げたものがこわれてしまうかも…」と言われてしまった麻子。
出社途中にランチの香太郎に相談メールを送るも返事はない。
もやもやしたまま一日を過ごし、こっそり見た社内SNSで香太郎の部署が会議をしている事を知る。
一目見れれば…
香太郎の会議をしている部屋をこっそり見に行く麻子

そこで、同じ部署の女の子と親しげに話す香太郎を目撃し、そのまま帰ってしまう。
麻子からのメールに返信していないことに気が付いた香太郎は麻子に電話をかける。
元気がないくそっけない麻子はすぐに電話を切ってしまう。
そして一人部屋で香太郎と女の子の様子を思い出し涙するのだった。

第8話　精神的負荷によって生じるにおいの変化の傾向と対策

目が腫れる程泣き、少し気持ちがスッキリした麻子。
今日は香太郎と昼食の約束もし、いつも通りを心がける。
だが、香太郎はすぐに目が腫れている事、いつもと違うにおいから麻子が悲しい気持ちでいることに気が付く。
においで気持ちがバレてしまうことに気が付き、昨日メールの返事がなくて少し寂しい気持ちだったことを打ち明ける麻子。
香太郎の同じ部署の女の子を見てネガティブな気持ちになったのもそのせいだったと心にしまうことにした麻子。

気を取り直し、午後の仕事に入る麻子だが、例の女の子と関わることになり…