出版社コメント
「友達以上、不倫未満」の関係を、
しっとりとした叙情的なタッチで描いた
か細い糸にすがるベランダ越しの恋物語。
ドラマ化決定

あらすじ&ネタバレ
ネタバレあります
同じ社宅の隣同士に住む中山夫婦と二葉夫婦。
中山夫婦はまだ若い夫婦なのに、妻麻衣子は忘れていった夫の携帯の「車修理110番」という登録名からのラブラブメールをみてしまい、浮気を知ります。
その事を問い詰めることができないまま季節はすぎ、心にモヤモヤを抱えたまま過ごします。
浮気相手と一緒に過ごし、帰らない夫。
お隣二葉さんの旦那さんは麻衣子の夫の上司。
帰宅するとベランダでタバコを吸うのが日課です。
自分の夫と違い、早くに帰宅する二葉さん。
隣りの上司、二葉に「うちの旦那、ほんまにまだ残業してます?」
聞きたい気持ちと知るのが怖い気持ちの間で
あてもなく広大な海原を漂流している心持ち。
そんな日はいつもベランダで過ごす麻衣子。
ふとしたきっかけで言葉を交わすことになり、麻衣子は夫の上司に今まで心に溜めていたモヤモヤを涙ながらに打ち明けることになるのです。
二葉家の妻も浮気をしていることで徐々に距離が近くなる二人ですが、二人の間にはいつもベランダを隔てる薄い防火壁が。
二人の部屋の間にもうひとつ部屋があったらいいのに。
屋根裏から2つの部屋がつながっているのに。
社宅でなくて、屋根裏があったら?せめて顔を見て話ができるのに。
ぷかぷかと流れる麻衣子にとって二葉さんはそっと投げられたうきわのような存在でした。
隣りの部屋の生活音で相手の様子を伺い、想像する毎日。
顔を見られるのはゴミの日だけで、次第にゴミ出しの日を心待ちにするようになります。
そんな場面を会社の女性に見られてしまい、リスクのあるゴミ出しではなく外で一緒に食事をすることにします。
個室の居酒屋でお互い探り合いながら一緒の時間を過ごします。
最初は旦那のことを相談していたはずなのに、二葉さんといる時は旦那の話をしたくないと思い始めている自分に気づきます。
不倫をするお互いの相手と同じことはしたくない。
と思いながらも麻衣子は二葉さんの手を取ります。
感想
たまに読みたくなる作品💛大傑作です。
今日も、読みたくなる気分です…。
はじめて読んだときは衝撃的でした。
静かなのに、いろんな感情が、葛藤が、詰め込まれていて、胸がいっぱいになります。
誰にでもいるかも。浮き輪になってくれてる人が
コメント
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