出版社コメント
恋って美味しいものですか?
食べることが幸せ。それでいい、と思っていました。
男の人に興味がないわけではないのだけど、私、こんなだし。
でも、あんなことやこんなこともちょっとはしたいな、って心のどこかで思ってるんです。
『ふれなばおちん』の小田ゆうあ、令和を彩る新シリーズ!
あらすじ&ネタバレ
大学進学とともに上京した青井君
朝の定食と夜の居酒屋をしている小さな食堂でバイトを始めた。
出勤前のサラリーマンや学生がメインで朝はせわしなく時間が過ぎる。
ある日、口コミサイトを見てやってきた声が小さくベイマックスのような体形の女性がやってくる。
花鳥風月(かとりふづき)という名前で、学生の頃は名前をもじってかろりと呼ばれていたのだという。
体形を他の客からバカにされることもあるが、聞き流していつも笑顔。
ある日、かろりへの悪口を我慢できなくなった青井くんが店の客と喧嘩してしまう。
大学の女友達の成美は

やなコト言われても 大事にしたくなかったと思うわよ
女心わかってなーい
だが、偏見がなく、真っすぐな青井といることによってコンプレックスが少しづつ晴れていくかろりは青井に少し惹かれ始めていた。
かろりは男性と付き合ったことがなく、恋愛は想像の中でだけのことだった。
食堂のおかみさんからは前向きになるようアドバイスをもらう。

「男の人からの愛され方がわからない」って
まずは愛さなくちゃ
それがなきゃあはじまらないですよ
しかし、偶然大学の仲間と野球をする青井の姿を見つけ、同年代の仲間と過ごすキラキラした姿に気後れし落ち込んでしまう。
そんなことを知らない青井はあげると約束した田舎から送られてきたぬか床をもって、大学の仲間とかろりの家へ。
かろりは資産家の娘で大きな邸宅に一人で住んでいた。
両親は既に他界しており、
孤独死まっしぐら、人に迷惑を掛けずに生きていければそれでいいという
食べることが大好きで手作りのお菓子などの美味しいものに囲まれていた。
どんどん食べてと勧めるが、青井の友達成美はこんな時間にそんなものを食べたら太るからと食べない。と断る。

食べたいもん 食べたいときに
楽しく食べるん
別に恥ずかしいことあれへんやん
それが生きる喜びってやつやんか
自分の生活を恥じるかろりに、青井は食べたいときに食べたいものを食べる事は恥ずかしくない。
それが生きる喜びだと青井はかばう。

だめ!それでも女子はぐっとガマンなの
生きる喜びはもっと 他のことよ
だが鳴海はキッパリ。
帰りの車の中で、なぜかろりにあんなにキツイことを言ったのか尋ねられた成美は

好きに食えとか言えるのは
女として興味ないから
もしかろりさんが青井君のこと好きだったとしたら
ちょっとショックかもよ
と答える。
ピンとこない青井。
青井や成美に言われたことが嬉しかったのかいやだったのかよくわからないけど、頭から離れなくなってしまったかろり。
感想
恋愛を知らない青井君とかろり
そういえば私も「おばさんになったなー」って思った時は青井君のように思ったものです。
どうせおばさんなんだし、女でいる必要ないな~って
夜働きに出るようになってから、意識が変わりました。
もし、気になってる男の人に好きに食えとか言われたらショックだと思うわ…
女じゃないって言われてるってことだもんね。
若さゆえの鈍感さ。
残酷だわぁ…
これからかろりは変わるのかな??
それともありのままで受け止めてほしい?
どうなるんでしょうね
コメント